『13歳からのアート思考』📖で身に着く「自分なりの答えの見つけ方」+「美意識」について
こんにちは🦑
『13歳からのアート思考』は今年読んでよかった~と思える本の1冊です。
この本で特に強調されているのは『自分なりの物の見方・考え方を持とう』と言うことです。
著者の末永幸歩さんは中学・高校の美術教師を務めている方です。
曰く、1+1=2というはっきりとした『太陽』のような答えを探すのが数学。象のような形に見えたり、鳥になったように見えたりする不定形な『雲』が美術であると。
なるほど、雲は見る人によって様々な形に姿を変えます。10人が10人「おにぎり」の形に見えたとしても、時間とともに別の姿となっていきます。数学ではありえません。
これからの時代は様々な局面で『自分なりの雲を見つける』能力が問われ、それに関わる教科が美術であると熱を持って書かれています。
わたしの言語聴覚士の仕事も『最適解をいち早くみつけ、そのゴールに向かって仕事をする』というのが普通と考えていました。大多数の仕事もそれと同じではないのかな、と思っていたのですが、そんな常識的な考えをぶち壊すようなインパクトがこの本にありました。
『自分なりの答えの見つけ方』と+αで『美意識』について書いていこうと思います🦑
自分なりの答えの出し方
本の解説ではないので、パパっと行きます。
例えば一枚の絵を見る時に、すぐに解説を見ずに『まず何が描いてあるか、どんな色合いか、そこから何が考えられるか、どう思ったか』を自分なりに考えてみます。
美術史や技法、時代背景などの知識は必要なく、あくまで主観でどう思うか?を一枚の絵から見出します。
結果的に作者がまったく意図していなかった事を考えていても、それが『自分なりの答え』ならば正解・不正解で分けられるものではないはずです。
絶対的な答えのないアートの世界で、自分なりに答えを探すこと。これが流動的な世界を生き抜くためのトレーニングとなるのです。
わたしの言語聴覚士の仕事も、患者さん一人一人が別の症状を抱えています。
脳の画像、以前に入院されていた病院からの情報、他のスタッフからの伝聞などをヒントにリハビリを開始しますが、重要なのは客観性に囚われず、自分の目で『患者さん個人を見ること』だと思いました。
普段から意識しなければならないこと…なのですが、本書での説得力のある文章、またアートを題材としたカッコいい解説のため、自分も主観的なものの見方を鍛えようと改めて思いました。
まあ、わたしの仕事は主観で突っ走るとロクなことにならないので適時相談は必要ですけどね!いやまったく!
美意識について
もう一つ、この本を読んでて以前読んだ本で意識するようになったフレーズ『美意識』です。
言葉の通り、自分が何を美しいと感じるかという意味です。
経験から得た主観で出した答えであれ、データ的な客観で得た答えであれ、仕事をするにあたりそこに美しさ、楽しさがなければつまらない作業になってしまうと考えています。
また、楽だから、お金が儲かるから…といった安易な方法を取りがちになるかもしれません。もちろん効率化や増益を目指すことは悪いことでありません。
もし自分を誤魔化して 、最適と思われる答えに飛びつこうとしているなら、それにはストップをかけたい。そんな風に考えています。
それは仕事だけでなく趣味や対人関係でも同じことと思います。
このあたりの話は『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』からヒントを得ました。この本の感想もいずれ書こうと思います!書きたい!
まとめとして
『自分なりの答えを見つける』という考え方は、とても楽しくアート作品だけでなく日常で見る物の見方も変化させてくれました。また、美意識を持つという考え方も自分なりの生き方の指針となっています。
『13歳からのアート思考』は作品の物の見方が、これからの不定形な世界から自分なりの答えを見つけるヒントが書かれています。今回は本の重要な部分のみピックアップしましたが、まだまだ紹介したいことがたくさん書かれている本です。
いずれまた別の記事でご紹介しますね~🦑
ではでは🦑